アサルトライフル – いわゆるフルオート(全自動)で中距離から遠距離の敵を撃つための銃だ。ここ10年くらいの対戦ゲームで最もメジャーな立ち位置にあり、Call of DutyやBattlefieldみたいなビッグタイトルからマイナーなものまで見かけない事は殆どないし、対戦ゲームのメイン武器として定着している。Gears of Warではこのアサルトライフルにチェーンソーが付いてランサーと呼ばれてGears 1から登場する。
ストーリーモードでのランサーの活躍については文句ない。まぁ今振り返るともう少し精度が上がっても良かったと思うが… その精度の低さが対戦モードでの存在感を薄めていたのか Gears 1のランサーの威力は今ひとつだった。撃っていると銃身があがってしまったり中々集弾がしづらい印象だ。一方、近接距離でのチェーンソーで敵を真っ二つに切る爽快感は何とも言えない爽快感で衝撃だった。
このランサーの存在感の薄さのお陰で、十分すぎる程に個性的で際立った他の武器がGears 1を他のゲームとは異なる独特の存在感を与えていたと思う。
スナイパーライフルはジャストヒットすると相手の頭部を首もとからボコーンと奪い、トルクボウはランボーになったような気にさせてくれ爽快感も最高だった。他にもドーンハンマーなど幾つか武器があったが特筆すべきはショットガンだろう。
マルチプレイでのショットガンの威力が凄まじかった。互いに近距離になってくるとショットガンに持ち替えて真剣勝負の攻防戦が待っていた。
近接距離での相手とのすれ違い様の1cmの隙間をずらしての攻防、壁を使って身体を反転させての攻防、相手との距離を縮めたり遠ざかったりしながら銃で相手をぶん殴って硬直させてからの攻撃など一瞬の一撃で相手を倒す喜びがそこにあった。
開発者達はそこら辺にあるような銃撃戦がまともにできるゲームの完成を目指していたと言う。偶然生まれたショットガンの攻防戦は、マルチプレイを遊んでいた(今でも遊んでいる)ファン達にしか魅力が分からなかったようで結果的には2以降、当初予定していたまともなアサルトライフルなどの中距離から遠距離での攻防戦を楽しむ為のゲームにと仕様変更されてしまいました。
Gears 2以降は独特の銃撃戦感の感覚が大幅に変わってしまった。あの独特な爽快感の喜びが激減した。ランサーの強化によってショットガン対決中の横やりがうまれた。またショットガンの音がまったく変わってしまった。相手をやっつけた時のグシャグシャに吹き飛ばした感じがなくなってしまったように思います。少し撃たれると移動速度が落ちたりと余計なリアルさが入ってしまった… リアルな戦争ゲームをやりたければ他のゲームにいけば良かったのに…
Gears of War 1で十分に完成していたものから引き算をすればより完成度が高まっただろうに足し算どころか掛け算をしてしまった感じが2以降はします。Gears 1はオンリーワンだったのに、2以降は誰にでもドアをあけてしまった感じといえば良いですかね…
そんな中距離から遠距離の銃撃戦を楽しめるゲームは他にたくさんあるわけでGears 1しか出せなかった味を消さなくても良かっただろうにと今でも残念な気持ちになります。
もうあのような仕様は今後の作品でも残念ながら戻ってこないでしょうが、Gears 1のサーバーが稼働している限り時々戻ってはショットガンダンスを楽しみたいと思います。
ところでGears of War Ultimate Editionが海外では発売されていますが現在のGearsの仕様に改変されてしまっています。オイラのように昔のGearsが好きだった方には残念なお知らせですね…マップとかが美しくなるのは嬉しいんだけどな…